『青天を衝け』の中で、渋沢家をあらわす色として、使われている青色。
藍玉をつくる農家であった渋沢栄一の生まれた地、
血洗島(ちあらいじま/現在の埼玉県深谷市)を舞台にした物語の中で、
“青”はさまざまなカタチで登場します。
そんな“青”は、いまの深谷のまちの中でも、あちこちで見つけることができます。
栄一の姉、なかの役を演じている女優の村川絵梨さんと、
栄一ゆかりのスポットをめぐりながら、深谷のいろいろな“青”を探す小さな旅へ。
深谷の旅は、ここから
まずは、ドラマの世界へ!
※2022年1⽉10⽇の営業をもって閉館しました。
栄一たちも見た風景を探しに
「論語の里エリア」
直筆の書など、貴重な資料を展示
お昼ごはんは、深谷のソウルフード
「煮ぼうとう」を
レトロな校舎で、後年の栄一を偲ぶ
旅の最後は、
深谷自慢のレンガ建築を見ながら、
一杯…
徒歩で約15分
まず訪れたのは、2021年2月にオープンした「渋沢栄一 青天を衝け 深谷大河ドラマ館」。一歩入ると、栄一の生まれた家「中の家(なかんち)」の撮影セットが再現された空間が広がります。囲炉裏や小道具なども忠実に再現されていて、ドラマの世界そのもの。来場者は、土間部分を通り抜けできるようになっているほか、家に上がって渋沢家の一員になった気分を味わうことができます。
さらに、撮影で実際に使った小道具や衣装なども展示。ここでしか見ることができない撮影のメイキングや出演者のインタビューを放映する「4Kドラマシアター」も、迫力満点です。村川絵梨さんがナレーションを担当し、深谷の栄一ゆかりのスポットをご紹介しているミニ番組「深谷紀行」を、見るのもお忘れなく!
車で約15分
大河ドラマ『青天を衝け』の中で、栄一がよく本を読みながら歩いている「中の家(なかんち)」から「尾高惇忠の家」までの一帯は、現在「論語の里」と呼ばれ、栄一ゆかりの史跡がたくさんのこっています。
栄一の生地に現在建っている「中の家」の主屋は、栄一の妹夫婦によって1895年(明治28年)に上棟されました。当時の養蚕農家の家の特徴をのこした貴重な建物です。
栄一は東京で暮らすようになってからも、時間をつくって帰郷しており、その際に栄一が寝泊まりした部屋が今ものこされています。
※駐車場の台数が限られています。論語の里エリアを車で訪ねる方は、「渋沢栄一記念館」の駐車場を利用して、散策をお楽しみください。
徒歩で約15分
栄一たちが見ていた風景の中を歩いた後は、栄一直筆の書や写真などがのこされている「渋沢栄一記念館」へ。
公園から歩いていくと、最初に目に入るのは、記念館にある約5メートルもの大きな栄一の銅像です。この銅像は当初は深谷駅前にありましたが、記念館の開館に合わせ、移設されました。1階の資料室には、栄一ゆかりの資料が展示されているほか、2階の講義室では、予約をすると「渋沢栄一アンドロイド」から講義を聞くことができます。
車で約10分
深谷を訪れたら、ぜひ食べてほしいのが、深谷の郷土料理「煮ぼうとう」。幅広の麺を生麺から煮込み、特産の深谷ねぎをはじめとした野菜がたっぷり入っています。
地元の人にとっては、小さなころからよく食べている家庭料理で、それぞれの家で味が違うといいます。
栄一も好んで食べたことから、命日の11月11日には、渋沢栄一記念館で煮ぼうとうの会が開かれ、市内の学校の給食でも、煮ぼうとうが食べられています。
渋沢家で囲炉裏を囲んで、何度かごはんを食べるシーンがあって、一度煮ぼうとうをいただきました。深谷で食べるのははじめてです。
すごい具沢山ですね。ぎゅうぎゅうに入っていて、びっくりしました。麺ももちもちで、おだしがきいていて…、おいしいです。こんなに入っていても、食べられちゃいそうです。
深谷市内には「煮ぼうとう」を食べられるお店が、ほかにもたくさんあります。
それぞれのお店で具材や味付けが違うので、食べ比べもおすすめです。自分の好きな味を見つけてみては?
車で約5分
渋沢栄一は、実業家としてよく知られていますが、福祉や教育などの社会福祉事業にも力を注ぎ、実業界を退いた後も、精力的に活動をつづけました。ふるさと深谷に商業学校をつくろうという動きが起こったときにも、栄一は協力を惜しまず、当時の町長に宛てた手紙などが今でも、のこされています。
現在記念館となっている開校当時の校舎は、埼玉県内で唯一、完全なかたちでのこる大正期の木造校舎です。2000年に国の登録有形文化財に登録されました。2011年に保存修理工事を行い、当時の鮮やかな校舎の色が再現されました。建物は現在でも、サークル活動などで、生徒たちが使っています。別名「二層楼」。
学校設立のとき、渋沢栄一は当時3000円、今でいうと約1200万円の寄付をしています。栄一翁がやるならということで、その後もたくさんの寄付が集まり、全体で約17万5900円、今でいうと、7億円ぐらい寄付が集まりました。
車で約10分
深谷駅に戻る前に、ちょっと寄り道。深谷のまちの中には、深谷生まれのレンガが使われた建物が、あちこちにのこっていますが、「七ツ梅酒造跡」もそのひとつ。江戸時代から続いていた酒蔵跡が生まれ変わり、ミニシアターや書店、雑貨屋などが軒を連ねています。
実は唎酒師(ききざけし)の資格を持ち、日本酒が大好きな村川さん。旅のしめくくりに、七ツ梅酒造跡の中にある居酒屋で、栄一の雅号がついた日本酒「青淵郷」をいただきました。
なんだろう、ふぁっとフルーツの香りのような…、だけどすごくキレますね。おいしいです。深谷って、まちとして新しい魅力をつくりながらも、昔から大切にしてきたものも、のこしている町だと感じたんですが、このお酒は新しい感じもしながら、伝統的な日本酒の部分もしっかりのこっていて、なんだかまちと似ている気がします。深谷をあらわしているようなお酒ですね。
※営業日や営業時間は、各店舗によって異なります
※営業日、営業時間はお問い合わせください
撮影 2020年3⽉
これまで深谷に来たことはあったんですが、短い滞在だったので、こうやってちゃんと、町の方と会ったり、ごはんを食べたり、ゆっくり景色を見るのははじめてでした。
栄一さんの足跡が、至るところに感じられて、さらに親近感がわくというか、すごく近い存在に感じました。まちの方たちが栄一さんのことを誇りに思っているということも、伝わってきて、そこにも感動しました。
1987年、大阪生まれ。歌手デビューを経て、2004年から女優業に進出。2005~2006年のNHK連続テレビ小説「風のハルカ」でヒロインを務めて以降、ドラマ・舞台・映画と幅広く活躍。2021年2月から放送が始まったNHK大河ドラマ「青天を衝け」では主人公渋沢栄一の姉・なか役を演じている。日本酒好きとしても知られ、2016年に「唎酒師」の資格を取得。2020年には自身で日本酒をプロデュースした。
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